腸活と夜ご飯の関係｜おすすめの食べ物・レシピも紹介

夜ご飯は腸活にとって重要な食事です。夜間・就寝時は腸が活動する時間にあたるため、夜間・就寝前の夜ご飯が腸活に大きな影響を与えます。

そこでこのページでは腸活にとって夜ご飯が重要な理由、夜ご飯のポイント、腸活におすすめの夜ご飯メニュー・おすすめの発酵食品や食材、レシピをご紹介します。

夜ご飯が腸活に大切な理由

夜ご飯と腸活は密接に関係しています。腸が１日のうちで最も活発になるのは起床から15～19時間後といわれています。

朝7時に起きた場合、夜22時～翌2時頃が腸が最も活発になる時間帯となります。この時間帯を「腸のゴールデンタイム」と呼ぶこともあります。 夜ご飯は腸のゴールデンタイムの前の食事となりますので、腸活を心がける上で重要な食事となります。

夜ご飯が腸活に与える3つの効果

腸のゴールデンタイムの前に食べる夜ご飯を工夫することにより、腸活に大きく3つの効果を与えます。

1.睡眠への効果

腸内環境は、睡眠の質と関係があるといわれています。夜に眠気が起こるのは、睡眠ホルモンのメラトニンによる作用だと言われています。このメラトニンを生成するには、トリプトファンと呼ばれる必須アミノ酸の一種が必要です。トリプトファンは体内で生成できないため、食べ物から摂り入れる必要があります。

食べ物からトリプトファンを作る際に影響するのが腸内環境です。腸内細菌が、乳製品や肉・魚などの食べ物に含まれるたんぱく質からトリプトファンを生成します。このときに腸内環境が乱れていると、トリプトファンの生成に悪影響を及ぼすといわれています。

トリプトファンをしっかりと作り出せないと、睡眠ホルモンのメラトニンの生成にも悪影響を与えます。つまり、腸内環境は、睡眠の質にも影響を与えていると考えられています。

2.健康への効果

腸内環境は心と体の健康にも影響があるといわれています。

心の健康

睡眠ホルモン「メラトニン」の原料となるセロトニンも、腸内細菌がたんぱく質を分解・合成してできるトリプトファンから生成されます。

セロトニンの約90%が腸でつくられると言われており、腸内環境が乱れて悪玉菌の割合が増えるとセロトニンの分泌量が減少してしまいます。このセロトニンは心のバランスを整える作用があるといわれており、不足すると不安感が高まると考えられています。

また、セロトニンが不足するとメラトニンの生成も減少して、睡眠の質やリズムが乱れやすくなるといわれています。

体の健康

メラトニンは睡眠の調節だけでなく、抗酸化作用により細胞の新陳代謝を促したり、内臓脂肪の蓄積を抑えたり、エネルギーバランスを調節など、様々な作用を持つと考えられています。

そのため、腸内環境が乱れてメラトニンの分泌が低下すると、 肥満などの代謝異常や糖尿病の発症リスクに関連しているという研究報告も出ているため、健康づくりやダイエットに悪影響を与えると考えられています。

3.美容への効果

腸内環境は肌などの美容に影響します。腸内環境が乱れて悪玉菌が増えると、腸のぜん動運動が鈍化して排便されにくくなり、便秘が起こりやすくなります。

便秘になると悪玉菌が腸内のたんぱく質を腐敗させて有害物質を生成します。この有害物質が腸で吸収され、血液にのって肌に到達すると汗・皮脂とともに皮膚の外へ出ていきます。

この有害物質が肌の刺激となるため、肌荒れや吹き出物が起こりやすくなるといわれています。
便秘症状が続くと肌荒れにつながることも以前から知られており、腸内環境の悪化は美容・美肌に大敵だといえます。

腸活のための夜ご飯 3つのポイント

1.食事は就寝3時間前までに

就寝前に食事をすると、食べ物の消化のために胃腸の働きが活発になり、睡眠を妨げる原因となります。そのため、就寝前の食事はできるだけ避けて、就寝3時間前を目安に夕食を終えるようにしましょう。

また、お茶やコーヒーなどに含まれるカフェインは覚醒作用があり、睡眠を妨げる原因となりますので控えましょう。

2.夜ご飯は胃腸に負担にならないものを

夜ご飯に脂質の多い料理を食べると消化に時間がかかり、睡眠中も胃腸が働くため睡眠の質が低下するといわれています。

とくに脂質の多い揚げ物や、脂身の多い肉料理などは消化に時間がかかるため、食べる量やタイミングを調整することをおすすめします。

また、食事が夜遅くなるときは、量を軽めにする、消化の良い食べ物を選ぶなど、胃腸の負担にならない食事を心がけてみましょう。

3.お酒は控えめに

アルコールを習慣的に飲み過ぎていると、腸内環境が乱れ悪玉菌の割合が増加する要因になるという報告があります。また、就寝前のアルコールは睡眠の質を低下させてしまいます。そのため、アルコールを取りすぎてしまう方は、飲酒を控えめにすることをおすすめします。

夜ご飯におすすめの腸活レシピ・食材

夜ご飯におすすめの腸活レシピ・メニューや食材をご紹介します。

夜ご飯におすすめの食べ物

善玉菌を含む発酵食品

乳酸菌や麹菌、酢酸菌などの善玉菌を含む食品を摂り入れることで、腸内環境を整える効果が期待できます。

夜ご飯には手軽に食べられるヨーグルトや納豆、胃腸を内側から温めるスープや味噌汁などがおすすめです。

善玉菌のエサとなる食物繊維・オリゴ糖を含む食材例

善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖などを含む食材は、腸内環境に良い影響をあたえる効果があります。

ヨーグルトをつかったサラダ、オクラなどネバネバ系食材の和え物、キャベツ・大根・なめこの味噌汁、白米の代わりに玄米・雑穀を夜ご飯に摂り入れてみるのもおすすめです。

夜ご飯におすすめの腸活レシピ3選

1.カラダ温まる野菜たっぷりスープ　冬野菜とお揚げさんの甘酒汁

善玉菌を含む味噌を使用した風味豊かなスープです。生姜・甘酒、良質なタンパク質を摂れる油揚げを使った“あったか料理”が腸を温めてくれます。
レシピはこちら：https://mandahakko.com/column/recipe008/

2.お酢でさっぱり味　夏野菜と肉そぼろのごはん

酢のコクと旨味を楽しめる献立です。お肉のタンパク質と野菜の食物繊維をしっかり摂って夏バテを予防しながら、腸内環境を整えましょう。

材料のオリーブオイルはオレイン酸などの一価不飽和脂肪酸を含んでいるため、腸のぜんどう運動を促す効果も期待できます。
レシピはこちら

3.お手軽発酵食品　水キムチ　

キムチは植物性乳酸菌と食物繊維を豊富に含んでいるので、腸活におすすめの一品。白菜、きゅうり、大根などの野菜と少ない材料を仕込むだけ。献立を助ける常備菜としても最適です。
レシピはこちら

夜ご飯でしっかり腸活を

腸のゴールデンタイムの前の食事となる夜ご飯は、腸活に重要な食事です。また、栄養バランスのよい食生活と適度な運動を続けることが、良好な腸内環境を維持するポイントです。

今回ご紹介した夜ご飯のポイント、発酵食品や食材、レシピ・メニューを毎日の生活にぜひ取り入れてみてください。