生活習慣病の原因の1つに運動不足があります。忙しくて中々運動が習慣になっていないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「1日の運動量の目安」「運動による予防・改善に期待できる効果」「簡単な運動3選」をご紹介します。
生活習慣病の原因と運動の関係
生活習慣病とは「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」を指しています。
つまり、日々の生活習慣が原因となって引き起こされているのです。
引用
日常の身体活動量を増やすことで、メタボリックシンドロームを含めた循環器疾患・糖尿病・がんといった生活習慣病の発症及びこれらを原因として死亡に至るリスクや、加齢に伴う生活機能低下を下げることができる。
「健康づくりのための身体活動基準2013」に日常生活で動く量を増やすことや運動することは、生活習慣病のリスクを下げると明記されています。
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運動による生活習慣病への
予防・改善に期待できる効果
運動することで得られる効果として、「健康づくりのための身体活動基準2013」によると、以下の内容が挙げられています。
メモ
・将来的な疾病の予防
・気分転換やストレス解消
・ストレッチングや筋力トレーニングによって腰痛や膝痛が改善する可能性が高まる
・健康的な体型を維持することで自己効力感が高まる
身体活動量が多くなることやウォーキング、ラジオ体操などの有酸素運動をすることで、肥満・糖尿病・脂質異常症・高血圧症・骨粗しょう症の予防、改善が期待できます。
ここからは一緒に具体的な運動量を学んでいきましょう!
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どこからが運動不足?
1日の運動量の目安とは
身体活動とは、日常生活を過ごす「生活活動」と体力の維持・向上を目的とした「運動」の2種類を指しています。
1日の運動量の目安としては、以下の表をご覧ください。
これは厚生労働省がライフステージに応じた健康づくりのための身体活動を促進させるために、科学的根拠のあるものについて基準を設定しています。
専門用語で分かりづらい箇所もあると思います。こちらを見て、表の確認をすることをおすすめします!
メモ
メッツ
運動強度の指数であり、安静時を1として何倍のエネルギーを消費するかを示しています
メッツ・時
身体活動・運動の量を表す単位で、運動強度(メッツ)に実施時間(時)をかけたものを示しています
3メッツ以上の強度の身体活動の例
普通歩行(3.0メッツ)
犬の散歩をする(3.0メッツ)
自転車に乗る(3.5~6.8メッツ)
速歩きをする(4.3~5.0メッツ)
3メッツ以上の強度の運動の例
自体重を使った軽い筋力トレーニング(3.0メッツ)
ラジオ体操第一(4.0メッツ)
ウォーキング(4.3メッツ)
ゆっくりとした平泳ぎ(5.3メッツ)
ゆっくりとしたジョギング(6.0メッツ)
出典:厚生労働省 健康づくりのための身体活動基準2013(概要)PDF
生活習慣病予防につながる
簡単な運動3選
1日の運動量の目安を参考に、生活に取り入れやすい簡単な運動をご紹介します。
特に有酸素運動は、内臓脂肪の減少にも効果的なので、ぜひ試してくださいね。
① ラジオ体操(有酸素運動)
ラジオ体操は4.0メッツの強度の運動に分類されます。目安としては、1週間に60分程度です。毎日朝、昼、夜とするとちょうど良いですね。
1日3回は多いという方も、朝だけでもラジオ体操をすることはおすすめです。習慣にできると良いですね。
② ウォーキング(有酸素運動)
ウォーキングは4.3メッツの強度の運動に分類されます。目安としては、1週間に60分程度です。
毎日10分のウォーキングや週に2回30分のウォーキングなど、自分に合った方法で継続することが重要です。
③ ジョギング(有酸素運動)
ジョギングはゆっくりとしたペースで6.0メッツの強度の運動に分類されます。目安としては、1週間に40分程度です。ウォーキング同様、自分に合った方法で継続して運動習慣をつけましょう!
その他、生活の中で簡単に取り入れられる運動について、厚生労働省が健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)を絵で分かりやすくまとめています。
よかったら参考にしてみてくださいね。
運動以外の習慣も大事
運動について紹介してきましたが、生活習慣病を予防・改善するには食事など他の習慣にも気を付けることがあります。簡単にご紹介します。
食事で予防
生活習慣病を予防・改善するには、毎日の食事を見直すこともおすすめです。ついつい忙しいからとコンビニご飯や甘いおやつなど食べていませんか?
まずは、「主食」「主菜」「副菜」「汁物」を組み合わせたバランスの良い食生活を目指すことが大事です。以下の記事では食事のポイントについてご紹介しています!
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節酒で予防
飲酒は適度な量を守りましょう。アルコールの過剰摂取は、脂質異常症や脂肪肝、高血圧、高尿酸血症などを引き起こす要因になります。
厚生労働省が公表している「健康日本21」では、適度な飲酒として1日平均純アルコールで約20g程度を目安としています。アルコール度数5%のビールなら中瓶1本500ml、日本酒であれば1合180ml程度です。飲酒の際の目安にしてください。
生活習慣病と飲酒と関係については、以下で詳しく紹介しています。
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また生活習慣病の原因には、運動以外にも食事や喫煙等さまざまなことが関係しています。少しずつできる範囲で生活習慣を見直して対策してみてくださいね。
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参考
厚生労働省 疾病の予防・改善と運動
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise-summaries/s-05
厚生労働省 健康日本21(アルコール)https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/pdf/b5.pdf
厚生労働省 内臓脂肪減少のための運動
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-05-002.html
厚生労働省 アルコールと肝臓病
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-01-002.html