昆布には日本人に不足しがちなミネラルや食物繊維などの栄養が多く含まれています。便秘解消や高血圧・骨粗しょう症などの生活習慣病の予防にもおすすめです。
この記事では、昆布の主な栄養成分とその健康効果について詳しく紹介いたします。
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栄養バランスに不安がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
昆布の主な栄養成分
昆布はカリウムやナトリウム、マグネシウムなどのミネラルの他、食物繊維など多くの栄養を含む食品です。主な栄養成分について簡単に紹介します。
主な栄養成分と効能
カリウム
ミネラルの一種であり、過剰なナトリウム(塩分)の体外排出、筋肉の収縮、血圧の上昇を防ぐサポートをする
ナトリウム
ミネラルの一種であり、体内の水分バランスや筋肉の収縮、血圧の調整をサポートする
マグネシウム
ミネラルの一種であり、筋肉の収縮や体温、血圧の調整をサポートする
カルシウム
人体に最も多く含まれるミネラルであり、骨や歯を形成する
食物繊維
食後のコレステロールの吸収や、血糖値の急激な上昇を抑える作用がある
ここからは昆布に含まれる特徴的な栄養成分について簡単に紹介します。
アルギン酸・フコイダン
アルギン酸・フコイダンは水溶性食物繊維の一種であり、昆布を煮た時に出るねばり成分です。
糖質や脂質の吸収を抑えコレステロール値の上昇を防ぐことや、お通じの改善に効果的に働きます。
フコキサンチン
フコキサンチンは海藻に含まれる褐色の色素成分です。体に脂肪がたまるのを防ぐ働きや、たまった体脂肪を燃やすたんぱく質の活性を上げる特徴があります。
特に脂肪の中でも内臓脂肪に働き、加えて高めの血糖値を抑える働きがあることも知られています。
グルタミン酸
グルタミン酸はうまみ成分の1つです。うまみ成分が加わることで、おいしさを感じるのに必要な塩分濃度を低くすることができ、過剰な塩分摂取を抑えられます。
他にも胃腸の働きをよくするため、食べ過ぎを防ぐことも期待できます。
ヨウ素(ヨード)(1
昆布には甲状腺ホルモンの成分になるヨウ素(ヨード)が含まれています。甲状腺ホルモンは新陳代謝を活発にする働きがあります。
ただし、過剰摂取は甲状腺機能を低下させる原因になるので、食べ過ぎには注意が必要です。
昆布の健康効果
昆布の栄養成分について詳しく紹介しましたが、ここからは具体的な健康効果について紹介いたします。今回紹介するのは以下の4つです。
健康効果
- 便秘解消
- 貧血予防
- 高血圧予防
- 骨粗しょう症予防
便秘解消 (2
昆布には食物繊維が豊富に含まれています。中でも「アルギン酸」「フコイダン」という水溶性食物繊維が含まれており、これらは便を軟らかくしたり、便の滑りをよくしたりするため、お通じの改善効果が期待できます。
他にも糖質や脂質の吸収を抑え、コレステロール値の上昇を抑えてくれます。
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貧血予防 (3
昆布には赤血球を作るために必要な鉄が含まれています。鉄が不足すると貧血を起こして、めまいや立ちくらみ、動悸など、体のさまざまな機能に支障をきたします。
鉄をとり入れる時はビタミンCと一緒だと吸収力が高まるのでおすすめです。
高血圧予防 (4
昆布にはアルギン酸という食物繊維が含まれています。昆布などの海藻のぬめりは水溶性のアルギン酸カリウムによるものです。これが胃の中に入るとアルギン酸とカリウムに分解されます。
カリウムには血圧を下げる働き、アルギン酸はナトリウムと結合して体外に出す働きがあります。高血圧の原因に体内のナトリウム量の増加があるため、余分なナトリウムの排出を促し高血圧予防の効果が期待できます。
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骨粗しょう症予防 (5
昆布には骨や歯を作るのに必要なカルシウムが含まれています。体内のカルシウムの99%は骨や歯などのかたい組織に存在し、残りの1%は血液中や筋肉、神経に存在しているのが特徴です。
外食や不規則な食生活などによってカルシウム不足になると、血中にカルシウムが溶け出し、骨が弱る原因になるので、昆布以外に牛乳や小魚などもとり入れましょう。
昆布の栄養成分表
昆布の栄養成分表をまとめています。約3分の1が食物繊維であり、その他にもカリウムやカルシウムなどのミネラルを多く含んでいることが分かりますね。
栄養成分 | まこんぶ 素干し 乾(可食部100g当たり) |
カロリー | 170kcal |
水分 | 9.5g |
たんぱく質 | 5.8g |
炭水化物 | 64.3g |
食物繊維 | 32.1g |
ナトリウム | 2,600mg |
カリウム | 6,100mg |
カルシウム | 780mg |
マグネシウム | 530mg |
リン | 180mg |
鉄 | 3.2mg |
ヨウ素 | 200,000μg |
ビタミンA(β-カロテン) | 1,600μg |
ビタミンB1 | 0.26mg |
葉酸 | 240μg |
ビタミンC | 29mg |
昆布の栄養素を効果的にとる方法
昆布に含まれるカルシウムや鉄(非ヘム鉄)は体内に吸収されにくい栄養素です。そのため食べ方を少し工夫すると良いでしょう。
具体的には、以下の通りです。
カルシウム
ビタミンDやビタミンKと一緒にとる。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きだけでなく、血中のカルシウムバランスを整えてくれます。
ビタミンKはカルシウムを骨にくっつけるのをサポートする栄養素で、カルシウムが骨から溶け出すのを抑える働きがあります。
ポイント
ビタミンDを含む食品
えのきやエリンギなどのきのこ類、サンマや真イワシなどの魚類
ビタミンKを含む食品
モロヘイヤや小松菜などの青菜、ヒジキやワカメなどの海藻類
・鉄(非ヘム鉄)(3
ビタミンCと一緒にとる。
ビタミンCは鉄(非ヘム鉄)の吸収を助ける働きがあります。鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄の2種類があり、ヘム鉄は動物性食品、非ヘム鉄は植物性食品に多く含まれています。
非ヘム鉄はヘム鉄と比べ約5倍吸収率が低いため、より効率良くとることを意識すると良いでしょう。
ポイント
ヘム鉄を含む食品
豚レバー、鶏レバー、牛レバー、かつお、めざしなど
非ヘムを含む食品
糸引き納豆、大豆、小松菜、ひじきなど
昆布を食事に取り入れて健康に
昆布にはカリウムやカルシウム、鉄などのミネラルの他に食物繊維も多く含まれています。美容や生活習慣病予防にも効果期待できる食品です。
そのまま調理するのは難しいと感じる方は、とろろ昆布や塩昆布などを食事にプラスしたり、おしゃぶり昆布をおやつに食べたりするのも良いでしょう。
参考
(1 ヨウ素解説 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
https://www.ito-hospital.jp/06_iodine/01_about_iodine.html
(2 食物繊維の必要性と健康 厚生労働省e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
(3 貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう 厚生労働省e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-008.html
(4 栄養・食生活と高血圧 厚生労働省e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-008.html
(5 カルシウム 厚生労働省e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-042.html
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