年齢を重ねると気になってくる「高血圧」。
なんと日本人の約3分の1が高血圧とも言われており、脳卒中や心臓病などのリスクを高めることがわかっています。
そこで、ぜひ知っておきたい「高血圧」と予防についてご紹介します。
高血圧とは?
「血圧」が安静時にも、基準以上に高くなる状態をいいます。
日本高血圧学会によると、基準となるのは【収縮期血圧(上の血圧)140mmHg以上、または拡張期血圧(下の血圧)90mmHg以上】。収縮期血圧(上の血圧)は心臓が収縮したときの血圧で、拡張期血圧(下の血圧)は拡張したときの血圧を指します。
高血圧には二次性高血圧と本態性高血圧があり、二次性高血圧は、病気など特定の原因で高血圧を起こすものをいいます。本態性高血圧とは、病気などが原因ではなく、生活習慣や遺伝的体質など様々な原因によって起きるものと考えられています。

高血圧の原因は生活習慣にあり!?
では、具体的にどんな生活習慣が高血圧を引き起こしているのでしょうか。
大きな原因とされているのは、食塩の過剰摂取、ストレス、肥満、飲酒、運動不足など。
なかでも重要なのは食塩の過剰摂取です。「日本人の食事摂取基準(2020年版)」に記載の食塩摂取の目標は、成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満。また、日本高血圧学会は、高血圧患者における減塩目標を1日6g未満にすることを強く推奨しています。
実は日本人の食事は元々食塩が多くなりやすい傾向があり、ラーメンや麺類などの汁を飲んでしまうとあっという間にオーバーしてしまうのです。

食事と運動を見直して高血圧予防
高血圧予防には、まずは生活習慣を見直すことが大切です。特に減塩食と運動を生活に取り入れましょう。
まずは、外食や加工品を減らして、全体的に薄味の食事を心がけましょう。そして、野菜や果物、大豆製品を積極的に摂りましょう。これらに豊富に含まれるカリウムには、食塩を排泄しやすくする働きがあります。また、牛乳や乳製品もあわせて摂りましょう。カルシウムにも血圧を安定させる効果があります。
大量に摂ってしまうと塩分が気になる漬物は、自家製で浅漬けに。旬の新鮮な野菜を使った味噌汁など、食材そのものを活かした薄味の料理を作る。など難しく考えず、無理のない減塩を長く心がけましょう。
次に運動についてです。
定期的に30分以上、ややきついくらいの有酸素運動がおすすめです。ウォーキングや軽いジョギング、水中運動や自転車などをはじめてみましょう。まずは、いつもの生活の中に、自転車で買い物に行くなどを加えて運動量をふやしましょう。10分以上であれば分けて行っても構いませんので、可能な限り毎日続けることが大切です。
食事や運動に疑問や不安がある場合は主治医に相談の上、行ってくださいね。生活習慣を毎日少しだけ見直して、高血圧を予防しましょう。
参考
①厚生労働省e-ヘルスネット(養・食生活と高血圧)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-002.html
②厚生労働省e-ヘルスネット(高血圧)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-003.html