妊娠中の便秘に悩まれる方へ、腸活による解消法をご紹介します。
妊婦さんの便秘の原因と、解消のための食事、運動、ツボなど、おすすめの腸活を解説します。
妊婦さんは便秘で悩む人が多い
妊娠中の方で、便秘の症状を感じている方もいるのではないでしょうか?
実は、妊婦さんの約70%が便秘症状を感じるという調査結果※もあるようです。
では、なぜ妊婦さんは便秘症状を感じやすいのでしょうか?
※出典:https://www.atpress.ne.jp/news/115223
妊婦さんの便秘の原因は?
ホルモンバランスの乱れ
妊婦さんの便秘の原因には、ホルモンバランスの乱れが考えられます。
妊娠すると、プロゲステロンという黄体ホルモンの分泌が増加します。このプロゲステロンは腸の働きを抑える作用があるとされており、便秘を引き起こす原因になるのです。
運動不足
妊婦さんはつわりなどの体調不良や大きくなるお腹の影響で、妊娠前よりも運動量が減ってしまいます。
運動不足は腸の動きを低下させてしまい、便秘を引き起こすといわれています。
水分不足
妊娠中は、つわりが原因で水分量や食事量が減ってしまいがちです。食事の量が減ると、食事から得られる水分量も減ってしまい、体内の水分が不足することに。水分不足により便が硬くなり、便秘の原因になるといわれています。
また、
●子宮が大きくなることで、腸が圧迫される
●妊娠によるストレスなどから自律神経が乱れる
…なども、妊婦さんが便秘症状を感じやすい原因と考えられます。
妊婦さんの便秘による胎児への影響は?
便秘が続くと「赤ちゃんへ悪影響を及ぼすのではないか」と、心配する妊婦さんがいるかもしれませんが、便秘自体は胎児の成長や発達に影響を与えることはないと考えられています※。
しかし、つらい便秘が続くことの不快感で、母体がストレスを感じてしまうこともあります。
また、便秘で腸にガスが溜まってしまうと、子宮収縮によるお腹の張りと区別がつきにくくなることも。
妊婦さんにとって、ストレスやお腹の張りは避けた方がよい現象です。
さらに、便秘が重症化すると痔や切迫流産を引き起こすトラブルの原因にもなります。なるべく早く便秘を解消した方がよいでしょう。
※出典
https://www.mcfh.or.jp/netsoudan/article.php?id=1488
妊婦さんの便秘解消におすすめの腸活
バランスのよい食生活
便秘解消には、バランスのよい食生活をこころがけて、腸内環境を整えることが重要です。
そのために、ぜひ取り入れたいのが不溶性食物繊維・水溶性食物繊維と善玉菌です。
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不溶性食物繊維
不溶性食物繊維は便の量を増やす作用があり、腸を刺激してぜん動運動を活発にします。
不溶性食物繊維を含む食品
ゴボウ、切り干し大根、玄米、豆類、キノコ類など
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水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は便をやわらかくする作用があり、スムーズな排便を促します。
水溶性食物繊維を含む食品
オクラ、らっきょう、大麦、果物類など
これら2つの食物繊維をバランスよく取り入れることで、便秘を改善する効果が期待できます。
善玉菌
乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌は、腸内環境を整えて便秘や軟便を改善する効果があります。
そのため、善玉菌を含む食品を取り入れることも便秘の解消につながります。
善玉菌を含む食品
ヨーグルト、納豆、味噌など
不溶性食物繊維、水溶性食物繊維、善玉菌を含む食品をバランスよく食事に取り入れ、1日3食、規則正しい時間に摂ることが大切です。
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こまめな水分補給
体内の水分が不足すると腸内の便が硬くなり、便秘を引き起こす原因になります。水分不足を防ぐためにこまめな水分補給をこころがけ、1日1.5〜2Lほどの水分を飲むといいでしょう。
とくにおすすめしたいのが起床時の水分補給。腸を刺激し、排便を促す効果が期待できます。
そのため、毎朝コップ一杯の水を飲む習慣をつけましょう。
また、乳酸菌入りの飲料をとるのもおすすめです。乳酸菌は悪玉菌の増殖を防ぎ、腸のぜん動運動を促すといわれています。
適度な運動
適度に運動することで、腸の働きを活発にする効果が期待できます。
軽いウォーキングやストレッチ、マタニティヨガなどを無理のない程度に行いましょう。呼吸を意識し、リラックスしながら行うのがポイントです。
便秘に効果的なツボ
お腹周りを刺激しないツボ押しも、便秘解消におすすめです。
ツボは指の腹で垂直に、気持ちいいと感じるくらいの強さで押します。
【神門(しんもん)】
ストレスを緩和するといわれるツボ。ストレスをためると自律神経が乱れ、便秘を引き起こす原因に。
手首の小指側にあるくぼみ。親指の腹を使い、骨の内側に向かって押す。
【大腸愈(だいちょうゆ)】
腸の働きを正すといわれるツボ。便秘や下痢の他に、腰痛にも効果が期待できる。
骨盤のライン上にあり、背骨より左右に指2本分外側にある。両手を腰に当てて、親指で押す。
【湧泉(ゆうせん)】
自律神経を整え、ストレスや冷えからくる、おなかの不調を和らげるとされる。疲労回復にも効果が期待できる。
土踏まずの上にあるくぼみ。両手の親指を重ねて押し当てる。
排便習慣をつける
毎日同じ時間帯にトイレへ行き、排便の習慣をつけるのもおすすめです。
とくに起床後の水分補給や朝食後は、便意をもよおしやすくなるため、朝にトイレへ行く時間を確保するといいでしょう。
腸活で便秘を解消しよう
妊娠中は普段に比べ、便秘になりやすい状態です。便秘の予防・解消のために、今回ご紹介した腸活を取り入れて、規則正しい生活をこころがけてみてください。腸活を習慣にして、便秘を解消しましょう。