少量のお酒は身体に良いといいますが、どの程度ならよいのでしょうか?
この記事では、厚生労働省の資料をもとに、「リスクを高める量の飲酒をしている人の割合」や「1日の飲酒量の目安」についてご紹介します。
他にも飲酒以外の生活習慣病予防法についてもまとめています。
飲酒と生活習慣病の関係
適量のお酒は「百薬の長」
「酒は百薬の長」は故事ことわざ辞典によると、「適量の酒はどんな良薬よりも効果がある」という意味を表しています。
実際にお酒を飲むことで、以下のような効果が期待できます。あくまでも適量のお酒を飲んだ場合ですので過度な飲酒は注意してください。
期待できる効果
- リラックス効果
- 血管を広げて血液の流れをよくする効果
- LDL(悪玉)コレステロールの増加を抑え、HDL(善玉)コレステロールを増やす作用
過度な飲酒は生活習慣病につながる
過度な飲酒はアルコール性肝障害や中性脂肪の増加、高血圧、糖尿病、狭心症や心筋梗塞などの心疾患、脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患などの原因になります。
お酒を飲むときは適量を心がけましょう。
生活習慣病と糖尿病について簡単に以下の記事でまとめています。
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生活習慣病のリスクを高める量の飲酒をしている人の割合
厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査報告」によると、生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している人の割合は、男性14.9%、女性 9.1%となっています。
年齢別にみると、男性は40歳代(21.0%)、女性は 50 歳代(16.8%)において最も高い結果が出ています。
生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合の年次比較(20歳以上、男女別)
生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合(20歳以上、性・年齢階級別)
引用元:令和元年国民健康・栄養調査
適量な飲酒量を知り
生活習慣病を予防しよう
節度ある適度な飲酒
厚生労働省が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」によると、節度ある適度な飲酒として、「1日当たりの純アルコール摂取量が20g程度」を推奨しています。
ただし、高齢者やお酒が弱い人においては、より少量が適量としています。
★主な酒類の換算の目安
お酒の種類 | アルコール度数 | 純アルコール量 |
ビール (中瓶1本500ml) |
5% | 20g |
清酒 (1合 180ml) |
15% | 20g |
ウイスキー・ブランデー (ダブル60ml) |
43% | 20g |
焼酎(35度) (1合 180ml) |
35% | 50g |
ワイン (1杯 120ml) |
12% | 12g |
引用元:健康日本21(アルコール)
過度な飲酒を避ける習慣
お酒を飲み過ぎている人は、以下の飲酒量を減らす工夫をするとよいでしょう。
ポイント
- 飲む量をあらかじめ決めておく
- 食べながら飲む
- 酔うために飲まない
- 休肝日をもうける
- ノンアルコールビールなどを代わりに飲む
飲酒以外の習慣も大事
飲酒について紹介してきましたが、生活習慣病を予防・改善するには食事や運動などにも気を付けることがあります。簡単にご紹介しますね。
食事で予防
生活習慣病を予防・改善するには、毎日の食事を見直すこともおすすめです。ついつい忙しいからとコンビニご飯や甘いおやつなど食べていませんか?
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飲酒から生活習慣の見直しを
少しお酒を飲み過ぎているなと感じる場合は、今回紹介した目安量を意識してみてください。他にも休肝日をつくったり、ノンアルコールのお酒に変えてみたりするのも良いでしょう!
また生活習慣病の原因には、飲酒以外にも食事や喫煙等さまざまなことが関係しています。少しずつできる範囲で生活習慣を見直して対策してみてくださいね。
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参考
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/pdf
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-02-001.html