にんじんにはβ-カロテンやカリウム、食物繊維など多くの栄養素が含まれています。これらの栄養素は視力回復やむくみ予防、便秘解消にオススメです。
この記事では、にんじんの主な栄養成分とその健康効果、オススメレシピについても紹介します。
おすすめ記事
栄養補給に関してはこちらの記事がおすすめです。
栄養バランスに不安がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
にんじんの主な栄養素
にんじんはカリウムやビタミンC、食物繊維など、健康に必要な栄養素を多く含んでいます。簡単に栄養素別の効能を紹介します。
★にんじんに含まれる栄養素と効能
カリウム
ミネラルの一種であり、ナトリウム(塩分)の体外排出、筋肉の収縮、血圧の上昇を防ぐサポートをする
食物繊維
食後のコレステロールの吸収や、血糖値の急激な上昇を抑える作用がある
β-カロテン
β-カロテンはビタミンAに変換される栄養素であり、目や皮膚の粘膜を健康に保つ働きがある
ビタミンC
体の酸化を防ぐ働きや、コラーゲン生成を助ける働きがある
葉酸
ビタミンB12とともに赤血球の生産のサポートや、たんぱく質の生合成を促進する
にんじんに期待できる健康効果
にんじんの栄養成分について紹介しましたが、ここでは具体的な健康効果について以下の3つを紹介します。
★健康効果
- 皮膚や目の健康を保つ(β-カロテン)
- むくみ予防(カリウム)
- 便秘解消(食物繊維)
皮膚や目の健康を保つ(β-カロテン)
β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換される栄養素です。体内のビタミンAが少ない時には変換されますが、多い時にはそのまま排出されます。
ビタミンAには皮膚や目、粘膜を健康に保つ働きがあり、「免疫力アップ」や「夜間での視力の維持」の効果が期待できます。
β-カロテンは油脂に溶けやすい「脂溶性ビタミン」であるため、油炒めやドレッシング・マヨネーズなどの調味料と一緒に食べることで吸収力アップにつながります。
むくみ予防(カリウム)
にんじんにはカリウムが多く含まれています。むくみは体の塩分量が多い時、それを緩和させるために体が水分を蓄えることによって起こります。
カリウムには塩分量を調整する利尿作用があるため、むくみ予防につながります。(1
ただし、高カリウム血症など、カリウムの摂取量を制限している場合には、過剰摂取にならないよう注意が必要です。
便秘解消(食物繊維)
にんじんには不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれています。
食物繊維は善玉菌のエサとなり、善玉菌の増殖を促進させるため、腸内環境の改善も期待できます。
ポイント
不溶性食物繊維
「大腸の水分を吸収して便を増やす」「ぜんどう運動を促進させ便の排出をサポートする」などの効果があります。
にんじんに含まれる食物繊維の多くは不溶性食物繊維です。100g当たり2.1g含まれています。
水溶性食物繊維
「便を軟らかくする」「便の滑りをよくする」などの効果があります。100g当たり0.7g含まれています。
こちらもCHECK
-
腸活で便秘解消する4つの方法
便秘解消でお悩みの方におすすめの腸活をご紹介します。便秘解消のための水分補給、食事、運動、マッサージ、睡眠など、効果的な腸活方法について詳しく解説します。
続きを見る
葉っぱや皮も食べなきゃ損?それぞれの栄養素を紹介
葉っぱに含まれる栄養素
にんじんの葉っぱには、カリウムや鉄などのミネラルやビタミンCが多く含まれています。料理するときはかき揚げやおひたしがオススメです。
スーパーでは葉なしで売られていることが多いですが、葉付きのものを見つけたらぜひ手に取ってみてください。
皮に含まれる栄養素
にんじんを料理するときに皮まで食べていますか?実は皮には便秘解消に役立つ食物繊維、皮膚や目の健康を保つβ-カロテンが多く含まれています。
薄くスライスして、にんじんきんぴら、かき揚げなどにすると食べやすいです。
にんじんの栄養成分表
にんじんの栄養成分表をまとめています。気になる栄養成分をチェックしましょう
栄養成分 | にんじん 根 皮つき 生 (100g当たり) |
カロリー | 35kcal |
水分 | 89.1g |
たんぱく質 | 0.7g |
脂質 | 0.2g |
炭水化物 | 9.3g |
食物繊維 | 2.8g |
ナトリウム | 28mg |
カリウム | 300mg |
カルシウム | 28mg |
マグネシウム | 10mg |
リン | 26mg |
ビタミンA(β-カロテン) | 6,900μg |
ビタミンK | 17μg |
ナイアシン | 0.8mg |
葉酸 | 21μg |
パントテン酸 | 0.37mg |
ビタミンC | 6mg |
にんじんを使ったオススメレシピ
にんじんを使った料理は「にんじんきんぴら」や「にんじんしりしり」などがあります。
以下はにんじんがメインの料理ではありませんが、にんじんを使ったオススメのレシピです。ぜひリンク先からレシピをご覧ください。
オススメレシピ
にんじんに関するQ&A
生と加熱に栄養の違いはある?
下の表に生と加熱したにんじんの栄養素の量の違いをまとめています。主な栄養素であるβ-カロテンや食物繊維の量はあまり変化がありませんが、ビタミンB群やビタミンCの栄養価は低くなっています。
これはビタミンB群やビタミンCが水に溶けやすい「水溶性ビタミン」であるからです。
項目 | 生 | ゆで |
β-カロテン | 6,900μg | 6,900μg |
食物繊維 | 2.8g | 3.0g |
ビタミンB1 | 0.07mg | 0.06mg |
ビタミンB2 | 0.06mg | 0.05mg |
ビタミンC | 6mg | 4mg |
にんじんの選び方
にんじんは以下の3つを確認して選びましょう。
ポイント
①オレンジ色が濃いか
赤みがかっているほど、β-カロテンが多く含まれています。
②切り口が茶色く変色していないか
収穫から時間が経っていると切り口が変色します。
③ひげが生えていないか
収穫から時間が経っているとひげが生えます。
にんじんの保存方法
にんじんを保存する時は、乾燥させないように注意しましょう。
新聞紙に包んだり、ポリ袋に入れたりして乾燥を防ぐのがオススメです。料理に使う大きさに切って冷凍保存しても問題ありません。用途に合わせて保存しましょう。
にんじんは栄養豊富!葉っぱや皮も捨てずに食べよう
にんじんにはβ-カロテンをはじめ、食物繊維やビタミンなど数多くの栄養素が含まれています。
年中スーパーで購入できて、味噌汁やカレー、サラダなどさまざまな料理に使える緑黄色野菜です。今回紹介した選び方や保存方法をぜひ参考にしてください。
参考
(1 カリウム e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html